ユーザーファーストという幻想
おはようございます、ikeike担当の横山です。
北海道は今日も吹雪です(移住しました)
我々teamはついに走り出しました。今日はそのプロダクトの根幹となる部分のデザインで意識したことを綴ります。
"アプリもwebも人が使うもの、だから人、特にユーザーを意識しなければならない。"
これに関して、いや違うぞ!という人はおそらくいないと思います。
タイトルにも書いた通り、ユーザーファースト、などと言われますね。呼び方は違えど、これは昔から当たり前に要求されてきた非常に重要な概念です。
作った人は使ってみたのかな?
この機能必要だった?
IT産業に限らず必ず言われますね。最強のプロダクトとして引き合いに出したいのはシャベル。握りやすい取っ手、力が入る長さ、極限まで洗練されたフォルム、力を入れて蹴り込むための僅かなヘリ、、、機能美ですね。
https://www.asaka-ind.co.jp/cgi-bin/shop/s_goods_detail.cgi?CategoryID=20&GoodsID=12
とりあえず定評のある金像印のシャベルです。
シャベルは穴を掘る、掘ったものを移動する、という単純な欲求を極限まで突き詰めた結果だと思います。
ではなぜシャベルでできて、itでは実現できないのか。it業界でも、ユーザーのやりたいことに寄り添った、特化したプロダクトがあってもいいと思います。
できない理由はたった一つ、ユーザーが欲しいものではなく、開発者が作りたいものを作っているからです。
必ず開発者は作りたい物があります。必ずです。何が便利かなではなく、これ面白いな、とか、こんな機能つけたいな、とかが先行します。
その感覚がないあなたはおそらく開発者向きではありません。開発をする人間はこの矛盾を意識しなければならないと思います。ユーザーファーストなんて無理です。だって作りたい物を作りたいでしょ?
では、どうすれば良いのか。これは私自身も模索していますが、一つの鍵はユーザーから固めるメリットベースの思考です。
ユーザーから固めたとしても、この機能は(開発者的に)面白いじゃん!は必ず出てきます。その作りたいものを考える邪な気持ちを振り払って、まずはユーザーの事だけを考える。ペルソナを作る感覚です。その人になりきって、その人がやる行動をトレースして、本当にやりたいことは何か、考える。今のところこの戦略を取ってプロダクトデザインをしています。
この先は仮説思考です。トレースまでいけば、それが間違えていたとしても価値があります。このあたりはまた別の機会に。それではまた。